ジオパークとはなんですか?

地質・地形から地球の過去を知り、未来を考えて、活動する場所です。

ジオパークとは、地球科学的意義のあるサイトや景観が保護、教育、持続可能な開発のすべてを含んだ総合的な考え方によって管理された、1つにまとまったエリアです。

地質遺産から地球の過去を知ることで、未来を思い描いて考え、現在の私たちが未来に向けてどのように行動するかが見えてきます。

ジオパークでは、地域住民が主体となって、ボトムアップの活動を進めます。そんな地域がネットワークとしてつながり、経験や知見を共有し、知恵を出し合って、持続可能な社会の実現を目指しています。

地質遺産から地球の仕組みや過去、大地の成り立ちを知り、それらが地球上の動植物や私たち人間とどのようにつながっているかをも知ることができます。

例えば、山や川をよく見て、その成り立ちと仕組みに気づくと、今まで何とも思わなかった景色が変わって見えてきます。またその景色が、何千万年、何億年という途方もない年月をかけてつくられてきたことを知れば、私たち人の暮らしは地球の活動なしには存在しえないことも分かります。

知る:変動し続ける自然・地球について過去の大地の記録の欠片から知る 考える:変動し続ける自然・地球の未来を想像し、今できることは何かを考える 行動する:未来のために今できる具体的な行動をおこす

ジオパークは、地球資源を持続的に利用したり、気候変動の影響を緩和したり、自然災害の影響を軽減するといった、社会が直面している重要課題への意識と理解を高めるため、その地域のあらゆる自然・文化遺産と関連した地質遺産を活用しています。

ジオパークは、歴史と現代社会における地域の地質遺産の重要性について意識を高めることで、地域住民が自分たちの地域に誇りを持ち、地域と住民の一体感を強化します。地域の地質資源を保護しながら、ジオツーリズムを通じて新たな収入源を生み出し、革新的な地元企業や新しい雇用、質の高い研修の機会を創出します。

ジオパーク(Geopark)は、地球や大地を意味するGeoと公園を意味するParkを組み合わせてできた造語です。

ジオパークはいくつあるの?

現在日本には、日本ジオパーク委員会が認定した「日本ジオパーク」が46地域あります(2023年5月現在)。その内、10地域がユネスコ世界ジオパークにも認定されています。

ユネスコが認定するユネスコ世界ジオパークは、48か国に195地域あります(2023年5月24日現在)。日本の10地域も含まれています。

日本のジオパーク

ユネスコ世界ジオパークってなに?

ジオパークは、2015年11月に開催された第38回ユネスコ総会において、ユネスコの正式プログラムとなりました。

ユネスコ世界ジオパークは、ユネスコの定める基準に基づいて認定されます。

※2004年から2015年までに世界ジオパークネットワークが「世界ジオパーク」に認定していた地域は「ユネスコ世界ジオパーク」となり、2016年以降、ユネスコの定める基準で再認定審査を受けています。

日本のユネスコ世界ジオパークは、洞爺湖有珠山(北海道)、糸魚川(新潟県)、山陰海岸(鳥取、兵庫、京都)、室戸(高知県)、島原半島(長崎県)、隠岐(島根県)、阿蘇(熊本県)、アポイ岳(北海道)、伊豆半島(静岡県)、白山手取川(石川県)の10地域です。