巨大カルデラに刻まれた噴火の記憶

阿蘇ユネスコジオパークを象徴する世界有数の巨大カルデラは、数十万年にわたる火山活動でつくりだされたもの。約9万年前に起こった凄まじい噴火による降灰は日本全土を覆い、火砕流は海を越え山口県まで到達しています。その巨大噴火の発生地を訪れ、その凄まじさや日本、人類への影響などを体感することができます。

地球の息吹を間近に感じる中岳火口

阿蘇カルデラ内の中央に位置する中岳は、有史時代を通じて今日にいたるまで、活発な活動を繰り返してきた国内有数の活火山です。そのため周囲には特殊な火山景観や植物、それと向き合う人々の文化が形成されました。火山とは何か、そこで育まれる生き物や文化を、目の前まで近づける火口見学をとおして知ることができます。

火山がもたらした恵みと人々の暮らし

火山群の山麓の清らかな湧水や、カルデラとその周辺に点在する多くの温泉地など、数十万年にわたる火山活動は、地域で暮らす人々に大きな恵みをもたらしてきました。また、阿蘇の各地に広がる広大な草原は、千年以上にわたって放牧、採草、野焼きを繰り返してきた歴史的産物。活火山とともに人々が、自然との共生をはかり、自然に畏敬の念を抱いて育んできた独自の文化を楽しみ、学ぶことが出来ます。

主な見どころ・
おすすめジオサイト

大観峰カルデラジオサイト

阿蘇カルデラは、約27万年前から約9万年前の間に起こった巨大噴火によってつくられ、東西18km、南北25kmと世界でも有数の規模を誇る。大観峰はそのカルデラを一番感じることができる代表的なジオサイト。左右に連なる標高差300~500mの雄大なカルデラ壁や阿蘇五岳をはじめとした中央火口丘群、眼下には阿蘇谷の田園風景がを一望でき、また鹿児島(鬼界カルデラ)から飛んできた火山灰も見ることができ、火山噴火の凄まじさや阿蘇の人々の生活を体感できる場所である。

アクセス情報
JR阿蘇駅より九州産交バス阿蘇・小国・杖立線乗車、「大観峰入口」下車。展望所までは徒歩約30分
道の駅阿蘇より車で約30分

中岳ジオサイト

カルデラ内の火山群のうち、ほぼ中央に位置するのが阿蘇中岳。現在も活動を繰り返しており、時には火口の中のエメラルドグリーンの神秘的な湯だまりをのぞくことができたり、時には雄大な噴煙を上げる様子をみれたりと、まさに地球が生きていることを間近で感じることができるジオサイト。火山がつくり出している独特の地形や地層、また、活動火口を崇める人々の文化についても学ぶことができる。

アクセス情報
JR阿蘇駅より産交バス乗車「阿蘇山上西駅」下車
※噴火警戒レベルにより立ち入り出来ない場合あり

火山の神ジオサイト

阿蘇市一の宮町宮地に鎮座する阿蘇神社を中心に、国造神社や、阿蘇家の豪族が葬られていると伝えられる中通古墳群など、阿蘇の人々の信仰を理解する上で重要なジオサイト。阿蘇神社には、阿蘇開拓の祖神と伝えられる、「健磐龍命(たけいわたつのみこと)」を筆頭に、阿蘇十二神が祀られている。今に伝わる阿蘇神社の神事は「阿蘇の農耕祭事」として、国の重要無形民俗文化財に指定されている。

アクセス情報
JR宮地駅より徒歩15分または九州産交バス阿蘇~内牧線「阿蘇神社前」下車

小国郷温泉ジオサイト

阿蘇ジオパークエリアの北部、南小国から小国にかけては、阿蘇の火砕流により運ばれた灰や軽石によってつくられており、その大地を通った水が九重火山により温められ、数多くの温泉が存在する。中でも最も有名なのが、南小国町の黒川温泉。標高700m、山あいの閑静な温泉地で、懐かしさあふれる旅館が建ち並ぶ。徳川時代には参勤交代の中継地として、大名や旅人たちの旅の疲れを癒したともいわれており、昔ながらの湯治場の雰囲気の残る路地を、華やかな浴衣に身を包んだ観光客たちがそぞろ歩く光景が見られる。

アクセス情報
黒川温泉:道の駅阿蘇より車で約45分

北外輪火砕流ジオサイト

約9万年前の巨大な噴火がつくりあげた様々な景観を見ることができるジオサイト。広大な火砕流台地を見ることができる「押戸石」や滝の裏側が10m以上奥まで削られており、対岸まで歩いて渡ることが可能な「鍋ヶ滝」、火砕流でつくられた大地を流れる川「遊水峡」など、各地で巨大噴火の痕跡を見ることができる。

アクセス情報
鍋ヶ滝:道の駅小国から車で約15分

池山・山吹ジオサイト

阿蘇火砕流の中を通り、不純物が少なく清らかな水が湧出するジオサイト。池山水源は環境省の名水100選のひとつで、水温は年間を通じて13.5℃、毎分30トンという豊富な湧水を誇る。その水は玉来川となって大野川に流れ込み、別府湾へと注いでいる。地元では古くから生活用水や農業用水として利用されており、1985年からは飲料の原水として用いられている。池山水源のすぐそばにはヒゴタイ公園があり、毎年8月頃より5万本が咲き始め、9月中旬頃まで見頃が続く。

アクセス情報
池山水源:道の駅阿蘇から車で約50分

らくだ山ジオサイト

火山がつくる不思議なる景観を楽しむことができるジオサイト。大昔の火山(先阿蘇火山岩類)の中を登ってきたマグマが冷え固まった岩脈で、周りが削られて露出した。厚さ約5m、ほぼ東西方面に長さ数十m以上にわたってみることができる。これを南側や北側から眺めると、岩体上部の起伏がラクダの背のように見えることからこの名がある。岩体には容易に近づくことができるため、岩脈の表面の様子や内部の割れ目(柱状節理)をじっくりと観察することができる。

アクセス情報
南阿蘇鉄道高森駅より車で約10分

南阿蘇湧水群ジオサイト

中央火口丘群と南外輪山に挟まれた南郷谷には湧水地が数多く見られる。阿蘇にはたくさんの火山があるため、50以上もの異なる地層が複雑に分布しており、その複雑な地層を雨水が通り湧き出すことで、水源ごとに水質が異なっているのが大きな特徴である。中でも特に有名なのが、毎分60トンもの湧水が地底の砂とともに勢いよく湧き上がる白川水源。一級河川白川をつくり出している。

アクセス情報
白川水源:南阿蘇白川水源駅より徒歩約10分

大峯火山ジオサイト

大峯火山から流出した溶岩がつくる台地と、その後の断層運動によって台地が傾動した様子を観察することができるジオサイト。大峯火山は約9万年前の阿蘇の巨大噴火の直前にカルデラの西方で形成された。この火山は、火砕丘(409m)とそこから流出した高遊原溶岩からなる。高遊原溶岩は、厚さ約100mで、東西約9km、南北約4kmの広大な溶岩台地(高遊原台地)をつくった。この台地は、その南縁(台地の左端)に沿う布田川(ふたがわ)断層の活動によって南東(左側に)に傾斜している。「阿蘇くまもと空港」は、この台地の上にある。

アクセス情報
展望所(県道28号線沿い):道の駅あそ望の郷くぎのから車で約15分

蘇陽峡ジオサイト

噴火と水がつくりあげた渓谷で、紅葉の名所としても知られるジオサイト。阿蘇火山は約27年前~約9万年の間に4回の巨大な噴火を起こした。その阿蘇火砕流はこの地を埋め尽くしたが、その度に水が流れ、何万年もの年月をかけて地層を削り取っていき、現在のような巨大渓谷がつくり出された。約15kmにわたる渓谷底を五ヶ瀬川が流れ、火砕流堆積物でできた谷壁は高さ200mほどに及ぶ。遊歩道では、約27万年分の地層を遡りながら目にすることができる。

アクセス情報
道の駅そよ風パークから車で約50分

基本情報

ジオパーク名:阿蘇ジオパーク

ジオパーク名(英語表記):Aso UNESCO Global Geopark

団体名:阿蘇ジオパーク推進協議会

構成自治体名:熊本県阿蘇市、南小国町、小国町、産山村、高森町、南阿蘇村、西原村、山都町

お問合せ先

■阿蘇ジオパーク推進協議会 推進室

〒869-2232 熊本県阿蘇市赤水1930-1 阿蘇火山博物館1階

TEL 0967-34-2089 FAX 0967-34-2090

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