桜島・錦江湾の誕生

桜島が噴火する前、鹿児島湾(錦江湾)には巨大な穴があいていました。この穴は姶良カルデラと呼ばれ、約29,000年前の巨大な噴火によってできたものです。ここに海水が流れ込み錦江湾となりました。このときの噴火で大量のマグマが流出し、南九州全土を埋め尽くし、その厚さは数十mにもなりました。こうしてできたのが、シラス台地です。その後、約26,000年前にカルデラの南端で起きた噴火で誕生したのが桜島です。

桜島・錦江湾の誕生 写真

特徴

桜島・錦江湾ジオパークは、60年近くにわたり活発な噴火活動を続ける桜島の目の前に60万都市があることが最大の特徴です。噴煙を上げ続ける活火山を日常としながら、世界最高レベルの火山観測体制の構築や具体的な避難計画の作成、関係機関が一体となり長年実施してきている防災訓練など、充実した防災対策を講じる中で、多くの人々が生活を続け発展してきたという「世界的に稀有な『活火山との共生』」が実現しています。

また、エリア内には、桜島、そして水深200m以上の海底で日常的に火山性熱水噴気活動(たぎり)を続ける若尊カルデラという、「陸」と「海」の2つの活火山が存在します。この2つの活火山と火山活動が生み出した深く豊かな海・錦江湾と相まって、雄大で魅力的な地形景観を有した、「ジオ多様性をコンパクトに体感できる空間」であることも大きな特徴です。

主な見どころ・
おすすめジオサイト

寺山公園

姶良カルデラ・錦江湾奥部と桜島を観察できる展望所です。錦江湾奥部は、シラス台地を形成した約29,000年前の巨大噴火によってできたカルデラ地形です。眼下の錦江湾奥部の海底にはさらに若尊カルデラがあり、水深200m以上の深海となっています。

ここから見える桜島は北岳のみで、南岳はほとんど見えません。そのため富士山のような火山らしい地形をしています。また、桜島の北西斜面にある火山麓扇状地を観察することができます。

寺山公園 写真
アクセス情報
鹿児島中央駅から車で約45分
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城山

城山は、シラス台地の地形を利用して山城の居城を構えた鹿児島城の跡です。このように、姶良カルデラの巨大噴火によってできたシラス台地は古くから城、畑、牧場などに活用されてきました。

この城山にある城山展望台は市街地と雄大な桜島、錦江湾が一望できる鹿児島の代表的なビュースポットで、ここから眺める桜島は絶景です。

城山 写真
アクセス情報
シティービュー城山・磯コース「城山」からすぐ
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溶岩なぎさ遊歩道

溶岩なぎさ遊歩道は、「桜島」溶岩なぎさ公園と烏島展望所を結ぶ、全長約3㎞の遊歩道です。約100年前の大正噴火で流れ出た溶岩地帯の上につくられたこの遊歩道は「遊歩百選」にも選ばれています。ここの岩干潟には、絶滅危惧種のハクセンシオマネキなどさまざまな生物が生息しており、海の観察も楽しめます。 周辺には、金子 兜太をはじめ、有名俳人の桜島にゆかりのある句碑が立ち並んでおり、文学散歩にも適しています。

溶岩なぎさ遊歩道
アクセス情報
桜島港から約1km、徒歩約15分
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湯之平展望所

湯之平展望所は、桜島で一般の人が入れる最高地点の標高373mにあり、間近に見ることができる北岳の荒々しい山肌は圧巻の迫力です。谷地形の浸食の度合いで、北岳と南岳の2つの火山体を見分けられるほか、浸食された土砂が堆積して形成された火山麓扇状地も確認できます。錦江湾をはさんだ対岸には、鹿児島市街地の街並みが広がり、日没後にはその綺麗な夜景も楽しめます。ぜひ訪れていただきたいスポットです。

湯之平展望所
アクセス情報
1.桜島港から約10km、車で約15分
2.サクラジマアイランドビュー(バス)「湯之平展望所」下車
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たぎり(火山性熱水噴気活動)

若尊カルデラからの火山ガスが海面に現れている貴重な場所です。地元の漁師の間では「たぎり」と呼ばれています。海底に活火山が存在することが実感できる場所です。サツマハオリムシの生息地(世界で最も浅い水深)、熱水噴出孔(チムニー)、レアメタル(アンチモン等)、酸性水塊の海等世界的にも希な環境が海底にあります。

たぎり(火山性熱水噴気活動)
アクセス情報
洋上ツアー等による

新島(しんじま)

江戸時代の噴火(安永噴火)の際、海底でも噴火が起こり、マグマが海底を持ち上げて(隆起して)できた島です。隆起の際にできた断層も多くみられます。 

この島は新島軽石と呼ばれる水中火砕流堆積物でできており、16,000年前の若尊カルデラの噴出物と推定されています。また、約5,000年前の貝化石層もあり、実際に触ることもできます。

新島(しんじま)
アクセス情報
1. 桜島(浦之前港)から行政連絡船で約10分
2. 洋上ツアー等による
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黒神ビュースポット

現在活発な噴火活動を続けている昭和火口を観察するのに最も適した展望所です。昭和溶岩の上にあり、溶岩堤防などの火山地形、砂防施設、植生遷移などが観察できます。昭和溶岩が流れてきた当時、ここの集落の人々が家を解体し、別の集落へ運んで建て直したというエピソードも残っています。

黒神ビュースポット
アクセス情報
桜島港から約20km、車で約30分
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黒神埋没鳥居

大正大噴火の脅威を今に伝える災害遺産です。軽石が降り積もり、たった1日で2mも埋没しました。噴火後、住民は鳥居を掘り起こそうとしたが、当時の村長が「災害の記憶として後世へ残すべきである」として中止しました。噴火の様子を伝える貴重な遺産として、現在も埋没した鳥居がそのままの状態で保存されています。

黒神埋没鳥居
アクセス情報
桜島港から約20km、車で約30分
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有村溶岩展望所

大正溶岩と昭和溶岩を同時に見ることができる展望所です。両者は噴出年代に30年ほどのギャップがあり、植生の違いからもそのギャップを読み取ることができます。そのほか、安山岩の塊状溶岩、流紋岩の溶岩ドーム、火砕流堆積物によるシラス台地など、様々な火山地形を観察することができます。

有村溶岩展望所
アクセス情報
桜島港から約11.5km、車で約20分
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東桜島小学校・桜島爆発記念碑

大正噴火の前兆現象と災害の様子、噴火への備えが刻まれた石碑です。「住民ハ理論ニ信頼セズ、異変ヲ認知スル時ハ、未然ニ避難ノ用意、尤モ肝要トシ・・・」と刻まれており、測候所に対する批判と大噴火への備えについての強いメッセージが伝わっています。科学不信の碑とも言われています。

東桜島小学校・桜島爆発記念碑
アクセス情報
桜島港から約6km、車で約7分
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基本情報

地域名:桜島・錦江湾ジオパーク

ジオパーク名(英語表記):Sakurajima-Kinkowan Geopark

団体名:桜島・錦江湾ジオパーク推進協議会

構成自治体名:鹿児島県鹿児島市

お問合せ先

■桜島・錦江湾ジオパーク推進協議会事務局

〒892-8677 鹿児島県鹿児島市山下町11-1 鹿児島市役所 世界遺産・ジオパーク推進課

TEL 099-216-1313 FAX 099-216-1320

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