全体のテーマ 浅間山とともに未来へ ―災害と復興がつなぐ人々の営み―

浅間山北麓ジオパークは、浅間山の活発な火山活動に伴い地域社会が破壊され、地域の人々の努力によって再生をしてきた地です。この地の暮らしにはいつも浅間山が関わり、人々を繋いできました。浅間山とともに暮らしてきた人々の苦労や、現在の豊かな暮らしに至る一連のストーリーに焦点を当て、地域の未来を担う子どもたちや来訪者に伝えていくことが最重要テーマです。

浅間山北麓ジオパーク

ジオパークの位置とアクセス

浅間山北麓ジオパークは群馬県嬬恋村吾妻川流域以南と群馬県長野原町の全域を含む、面積約280k㎡が範囲です。群馬県と長野県の県境に位置する浅間山の北麓(群馬県)側です。アクセスについて、車では関越自動車道の渋川伊香保ICより約90分、または上信越自動車道の碓井・軽井沢ICより約70分です。

浅間山北麓ジオパークの位置

おすすめの楽しみ方!

 浅間山北麓ジオパークでは見て楽しめる場所がたくさんあります。おすすめは、鬼押出し溶岩に囲まれた中を散策できる鬼押出し園や浅間園、1783年の天明の大噴火により土石に埋め尽くされた鎌原村の災害と復興のことが学べる鎌原観音堂や嬬恋郷土資料館を巡ることです。浅間山の噴火と災害、そこからの復興のことを学べます。また、吾妻峡やシャクナゲ園といった紅葉や花の名所もおおく、その場所はジオサイトに選定されています。

嬬恋郷土資料館

主な見どころ・
おすすめジオサイト

鎌原村・鎌原観音

 「鎌原観音堂」は、1783(天明3)年の噴火で発生した「鎌原土石なだれ」の最大の被災地である鎌原集落で唯一残った建物です。発掘調査による被害の状況や鎌原集落の独特の復興過程などは、火山学、防災学、社会学的にも極めて重要です。また、現在でも奉仕会の方々により保全管理されるとともに、地元住民や来訪者に歴史の語り継ぎが行われている点でも、当ジオパークにおいて最も重要なサイトの1つと言えます。

鎌原観音堂 写真
鎌原村 写真
アクセス情報
JR吾妻線万座・鹿沢口駅から軽井沢行きバス鎌原観音堂前下車徒歩1分
上越長野新幹線軽井沢駅から草津・万座温泉行き鎌原観音堂前下車

鬼押出し溶岩

「鬼押出し溶岩」は、1783(天明3)年の浅間山噴火の際に流下した溶岩流です。山頂付近では最近の噴火の砕屑物に覆われていますが、中腹以下では、樹木もあまり生えておらずに今なお当時のままの状態が残されていて、溶岩流がつくった微地形が見られます。塊状溶岩と呼ばれる表面がゴツゴツとした大小の岩塊が一面に広がる光景は、見る者に圧倒的な印象を残します。当サイトは溶岩流が流下した様子が観察できる世界的にも貴重な場所です。なお、2016年鬼押出し溶岩は群馬の岩石に選ばれました。

鬼押出し溶岩 写真01
鬼押出し溶岩 写真02
アクセス情報
浅間白根火山ルート六里ヶ原休憩所より展望
JR万座・鹿沢口駅より車で30分、軽井沢駅より車で40分

旧草軽電鉄北軽井沢駅舎

旧北軽井沢駅舎は、新軽井沢から草津温泉間を結んだ草津軽便鉄道(後の草軽電気鉄道株式会社)の約22あった駅のうち、当時の姿を唯一現在まで留めている駅舎です。草津軽便鉄道はスイスの登山鉄道を模して1915(大正4)年に誕生しました。火山活動による硫黄鉱山の硫黄の輸送と、軽井沢・草津という一大観光地を結ぶ乗客輸送のために建設された草軽電鉄の歴史は、火山地域ならではの産業の栄枯盛衰の歴史でもあります。

旧草軽電鉄北軽井沢駅舎 写真01
旧草軽電鉄北軽井沢駅舎 写真02
アクセス情報
国道146号線から県道へ入ってすぐ北軽井沢観光協会隣
JR長野原草津口駅より車で20分

浅間山溶岩樹型

「浅間山溶岩樹型」は、1783(天明3)年に噴出した吾妻火砕流が森林地帯に流れ込んでできた井戸状の穴です。世界的にも珍しいため1952(昭和27)年に国の特別天然記念物に指定されました。安山岩質の噴出物を中心とする火山活動による溶岩樹型は希少であり、価値の高い自然遺産です。中にはヒカリゴケが自生するものもあります。樹型は縦穴形状で落葉や土砂が入りやすいため、溶岩樹型保護員(住民ボランティア)によって、計画的に保全・管理作業が行われています。

浅間山溶岩樹型 写真01
浅間山溶岩樹型 写真02
アクセス情報
JR万座・鹿沢口駅より車で30分

千トン岩

近年の浅間山噴火によって放出された噴石(岩塊)は、前掛山及び釜山周辺に無数に散在しています。その中でも、「千トン岩」は、1950(昭和25)年9月23日の噴火で噴出された巨大な火山岩塊で、最近の噴火で噴出されたもののうち、現存する最大のものとされています。この時の爆発では、登山者が1名犠牲になるとともに、強い空振で山麓の民家やホテルのガラスの破損が相次ぎ、ガラス屋の在庫が切れてしまったとも言われています。

千トン岩 写真01
千トン岩 写真02
アクセス情報
千トン岩は火口の縁の立入規制区域にあるため、間近に行って見学することはできないが、遠望することができる。

吾妻挟

吾妻峡は、関東の耶馬渓とも言われる吾妻川沿いの深く美しい渓谷であり、上毛かるたにも「耶馬渓しのぐ吾妻峡」と謳われています。春の新緑・秋の紅葉はハイキングに最適で、特に紅葉の時期にはもみじ、カエデ等の広葉樹林が見事な景色を作り出します。過去の浅間山噴火に伴う火砕流や土石なだれなどが幾度も流下し、谷が浸食されて現在のような渓谷が形造られました。

吾妻挟 写真01
吾妻挟 写真02
アクセス情報
JR川原湯温泉駅より車で15分

六里ヶ原の火山荒原

六里ヶ原は浅間山を形成する黒斑山、仏岩、前掛山の各年代での火山活動で、火砕流、溶岩流、岩屑なだれなどが繰り返し堆積して形造った広大な高原地形です。中でも浅間白根火山ルートの六里ヶ原休憩所付近は、植生が未発達な火山荒原を形づくっています。エリア一帯は、前掛山の噴出物が露出するとともに、パイオニア植物の侵入も見られ、荒地からの植生遷移を観察する適地になっています。この場所からは浅間火山を見上げ、その生成史の概要を振り返ることもできます。

六里ヶ原の火山荒原 写真01
六里ヶ原の火山荒原 写真02
アクセス情報
浅間白根火山ルート六里ヶ原休憩所より展望
JR万座・鹿沢口駅より車で30分、軽井沢駅より車で40分

鹿沢温泉・新鹿沢温泉

鹿沢温泉は江戸から明治にかけて湯治場として発展しましたが、大正7年の大火で温泉街は焼失しました。当時あった温泉街は「紅葉館」の一軒を残し、新たに引湯管を整備して、現在の新鹿沢温泉に移転しています。「雪山讃歌」発祥の地としても知られ、紅葉館の向かいには作詞者直筆の台字による「雪山讃歌の碑」が建てられています。

鹿沢温泉・新鹿沢温泉 写真01
鹿沢温泉・新鹿沢温泉 写真02
アクセス情報
東御嬬恋線(県道94号)沿いに立地
JR万座・鹿沢口駅より車で30分

浅間牧場

浅間牧場は、北軽井沢の別荘地の中心街に近い位置にある、標高1,300mに広がる800haの県営牧場で、1882(明治15)年に北白川宮能久親王によって放牧場として開設されました。牧場は火山体の上に設けられており、周辺には浅間山の噴出物が堆積しています。昭和の初期に大ヒットした歌謡曲「丘を越えて」は、この浅間牧場がモデルになっており、牧場内に「丘を越えて」の歌碑が建てられています。

浅間牧場 写真01
浅間牧場 写真02
アクセス情報
国道146号線沿い
JR長野原草津口駅より車で25分

湯の丸レンゲツツジ群落

日本有数の規模、60万株を超えるレンゲツツジ(日本固有種、群馬県花)の群落が自生しており、1956(昭和31)年に国の天然記念物に指定されました。中部日本の分布限界高度にあり、個体変異も多く見られる貴重な群落です。地元住民のボランティアにより、保全活動が行われています。また、この地域には県指定天然記念物の3種類の高山蝶も生息しており、生息環境保全のための活動も行われています。

湯の丸レンゲツツジ群落 写真01
湯の丸レンゲツツジ群落 写真02
アクセス情報
県道東御・嬬恋線沿い(地蔵峠駐車場)
JR万座・鹿沢口駅より車で30分

基本情報

ジオパーク名:浅間山北麓ジオパーク

ジオパーク名(英語表記):Mt. Asama North Geopark

団体名:浅間山ジオパーク推進協議会

構成自治体名:群馬県嬬恋村・長野原町

お問合せ先

■浅間山ジオパーク推進協議会事務局

〒377-1524 群馬県吾妻郡嬬恋村大字鎌原494-45 嬬恋村地域交流センター

TEL 0279-82-5566 FAX 0279-82-5566

■E-mail

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